認知症の正しい認識広め=魚谷幸司院長
海南市、魚谷メンタルクリニック・魚谷幸司院長(45)
以前、ある事件で逮捕された認知症患者の精神鑑定を担当した。刑事責任を問えない心神喪失と判断した。認知症支援の必要性を痛感した。
04年開業。うつ病やパニック障害、統合失調症などさまざまな問題を抱えた10~80代の患者が訪れる。通院患者のうち認知症はおよそ1割だが、厚生労働省は2035年には認知症高齢者が05年の2・2倍に増えると推計している。
「認知症は脳の病気」という正しい認識を広めようと、開業と同時期に訪問介護スタッフや医師を対象に講演を始め、昨年12月には「認知症サポート医」に登録した。
患者の自尊心を傷付けない接し方を説き、家族が一人で抱え込まないように気を付けている。「暴れなくなった」「久しぶりに笑った」「また庭の花をいじるようになった」などと、症状の改善を喜ぶ家族の声がうれしい。
認知症の進行を遅らせる薬は初期段階の方がよく効くとされる。「1年でも半年でも、患者さんが本来の自分を保って生きられるなら、それが一番」と思う。だから、小さな変化に気付ける社会であってほしいと願う。【加藤明子】
毎日新聞
タグ: 認知症
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