将来の介護誰が頼り? 女性は施設、男性は配偶者

介護をしてもらいたいのは、女性は「病院や老人ホームなどの施設で」、男性は「家庭で配偶者に」―。田辺市が行った市民の意識調査で男女によって老後の将来像に大きな差が出た。


市は、本年度中に策定する「男女共同参画プラン」の参考にしようと、昨年12月に20歳以上の市民、男女各1200人を対象に郵送でアンケートした(有効回収率35・7%)。男女の平等や役割分担、就労、子育て、介護、社会活動など10分野で意識を聞いた。


介護について、寝たきりや長期の病気になった時、誰に身の回りの世話をしてもらいたいかとの質問(複数回答)で、女性は「病院、老人ホームなどの施設で」が42・7%と最も多かった。次いで「家庭で公共や民間のヘルパーに」が34・3%で「家庭で配偶者に」と答えたのは3番目で31・7%だった。


男性は、「家庭で配偶者に」と望む声が63・6%で、女性のほぼ倍の回答率となった。次いで「病院、老人ホームなどの施設で」38・9%、「家庭で公共や民間のヘルパーに」23・6%だった。


合併前の1997年に旧田辺市が行った調査と比べても「病院、老人ホームなどの施設で」という意見は、男性で6・4ポイント、女性で3・9ポイント増え、「家庭でヘルパーに」は、女性で19ポイント、男性で13・8ポイント増加した。


一方、「家庭で配偶者に」と答えた割合は、男性で1・7ポイント、女性で0・5ポイント減少しており、外部の介護サービスなどを利用しようとする傾向が強まっているとみられる。


市男女共同参画推進室が作成した意識調査の概要版では「女性は自宅にこだわらず、介護が必要になっても外部施設の利用に積極的だが、男性は介護について、配偶者を頼りにしていることが分かる」と分析している。


「家事」にも意識差


家庭生活の夫妻の役割分担についての質問で、食事の支度や日常の買い物、洗濯は「主に女性」と答えた割合が男で70%前後、女で85%前後と高かった。ただ、「男は仕事、女は家庭」という固定的な考え方については、男女ともに「同感しない」「どちらかといえば同感しない」という否定的な見方が半数を超えた。


しかし、子育てに対する考え方で「男の子は家事ができるように育てるのがよい」と考える人は、女性が前回調査に比べ5・5ポイント増の84・7%いるのに対し、男性は1ポイント減の65・3%で、20ポイントの開きが出た。


市は「調査結果を基に男女が互いに尊重し、個性と能力が発揮できる社会の実現に向けて施策をまとめたい」としている。


紀伊民報
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