介護保険料引き上げ 田辺西牟婁 高額上位占める
4月に改定された65歳以上の介護保険料の基準月額が県内の34市町村・地域すべてで引き上げられたことが、県のまとめで分かった。特に田辺西牟婁地方で引き上げ額が大きく、高額になったところが多い。高齢化率よりもむしろ、介護サービスの充実度や利用の多さが影響しているようだ。
田辺市は県内で唯一、保険料を合併前の旧市町村単位で設定している。
保険料の高額上位5市町・地域は(1)白浜町(2)旧大塔村地域(田辺市)(3)旧田辺市地域(同)(4)岩出市(5)橋本市。上位3番を田辺西牟婁地方が占めている。また、保険料の引き上げ額の上位5町村・地域のうち4町・地域が田辺西牟婁地方となっている。
保険料が高額になる主な要因として県長寿社会推進課は、施設などの基盤整備が進み、介護サービスが利用しやすい環境を挙げる。
高齢者1000人当たりの介護保険施設(特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設)のベッド数は、田辺西牟婁地方が39・3床で、県平均(34・5床)より4・8床多く、県内7地方(和歌山市は海南海草地方に含む)の中で最多となっている。特に、利用料の高い介護療養型医療施設(療養型病床のある病院など)は8床と、県平均(3・3床)の2・4倍ある。
また、2004年度の介護サービスの利用は、旧白浜町で在宅サービスのうちケアハウスや有料老人ホーム、短期入所が県平均の2倍を超え、施設利用も介護療養型医療施設で県平均の2倍以上。旧日置川町では在宅サービスの利用は少ないものの、施設利用は介護療養型と老人保健施設で県平均の2倍を超えた。
旧大塔村や旧田辺市でも、利用料が高い介護療養型医療施設の利用が県平均を上回っており、他のサービスでも県平均を大幅に上回っているものがあった。
一方、保険料が低いのは(1)太地町(3023円)(2)有田川町(3100円)(3)印南町(3300円)(4)日高川町(3400円)(5)みなべ町(3600円)。いずれも介護療養型医療施設の利用が県平均より少なかった。
高齢化率(2005年3月現在)でみると、上位5市町・地域のうち、県平均の約23%を上回っているのは旧大塔村地域の約32%と白浜町の約26%。岩出市は約13%と県内で最も低い。一方、下位5町は約24%~約34%で、すべて県平均を上回っている。
県長寿社会推進課は「一般的に高齢者が多くなれば要介護認定を受けて介護サービスを利用する人も増える。しかし、高齢化率が高くても、元気な高齢者が多く、地域性や個人の考え方で要介護認定を受けない人が多ければ、保険料は高くならない。だから、介護予防に力を入れなければならない」と話している。
紀伊民報
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