ホームヘルパー3級 知的障害者対象に講座 社会参加のきっかけに
福祉サービスの受け手から担い手になってもらおうと県が知的障害者を対象に開くホームヘルパー3級養成講座が、10月から田辺市文里の「ふたば第2作業所」で始まった。社会参加のきっかけにと、定員を超える13人が参加している。関係者は「障害者の雇用が厳しい中で職域開拓につながれば」と話している。
今回、県の委託を受けて講座を開催するのは、ふたば福祉会(田辺市)と社会福祉法人の一麦会(和歌山市)の2法人。各定員10人に対し、和歌山市でも定員を超える26人の応募があり、15人で開催している。
研修期間は2カ月間で、講義34時間、演習24時間、実習12時間の計70時間。車いすの扱い方や救急措置などを学ぶ。資格取得に必要な通常52時間の課程を、イラストの多いテキストを使うなどして、じっくり勉強する。
ホームヘルパー3級を取得すると、在宅介護の必要な高齢者や障害者の家を訪問し、調理や洗濯などの家事援助ができる。デイサービスセンターや養護老人ホームなどで介助の手伝いもできる。
資格取得後は、県や公共職業安定所(ハローワーク)を通し、老人ホームなどでの雇用を目指す。県や授産施設関係者によると、現在の障害者の雇用は厳しく、就職できず自宅で何もしていない人もいるという。資格を取得することで、新しい職域の開拓に結び付けたい考えだ。
このような取り組みは、全国では2003年度に12府県だったが、05年度には和歌山を含め、18都道府県と増えている。
田辺市では1日、開講式があった。上富田町の男性(37)は「不安もあるが、頑張りたい。自分の子どもが自閉症ということもあるので、老人介護だけでなく、障害のある子どもたちを支援できるようになりたい」と今後の抱負を話した。
由良町から講座に通う女性(26)は、いままでに授産施設で食品の包装作業などの仕事をしてきた。「子どものころから体が弱く、多くの人に面倒を見てもらった。自分がしてもらったように、人に優しく接するような仕事がしたい」と資格取得に意欲を見せた。
ふたば福祉会の米川徳昭常務理事は「老人ホームなどで、補助役として雇ってもらえるようになればうれしい。来年以降もこの取り組みを続けられるよう今回の講座を成功させたいと思う」と話している。
紀伊民報
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