介護力向上へ情報交換 県内・小規模多機能型居宅施設

通所と宿泊、訪問介護サービスをセットで提供する「小規模多機能型居宅介護」を行う県内の事業所が十四日、連絡協議会を発足させる。地域密着型サービスの新たな担い手として、昨年四月に制度が創設され、県内での開設は現在、富山市を中心に四市一町で十一カ所。事業所の中には「制度の理解が広がらず利用者が増えない」「サービスに対し介護報酬が低い」と切実な声が上がっている。連絡協議会は各事業所の課題や悩みを話し合ったり、情報交換し、介護サービスの質の向上につなげていく。


小規模多機能型居宅介護は、あらかじめ二十五人までの利用者を登録。日中の通所を中心に、必要に応じて宿泊や訪問サービスを行い、二十四時間態勢で在宅のお年寄りを支える。事業所側が受け取る介護報酬はサービスの利用回数や時間ではなく、介護度に応じて定められている。


実際に利用している高齢者や家族からは「必要な時に頼れる安心感がある」と好評だが、悩みを抱える事業所は少なくない。富山市内のある事業者は「サービス内容や職員の配置基準に対して、介護報酬が低く、人件費負担が大きい。利用者も思うように集まらず、赤字だ」と話す。全国的にも多くの事業所が採算面や利用者の確保に頭を悩ませているという。


連絡協議会設置の準備を進めてきた一人、「なかまちケアタウン」(同市針原中町)の角内純施設長は「制度への理解は十分広がっていない」と指摘する。


会では情報交換や研修を行うほか、地域住民やケアマネジャーへの啓発活動などに取り組む予定。角内施設長は「施設関係者同士で研さんを積む場にし、より質の高いサービスを提供していきたい」と話す。設立総会は十四日、同市八尾町にある事業所で開く。


北日本新聞