介護報酬 再び不正請求

指定取り消し業者 2社受け皿に


介護報酬約1億円の不正請求が発覚し、東京都から今年5月に介護事業者の指定取り消し処分を受けた「芝ケアー・マネージメント」(事業所・足立区)が、別の2社にヘルパーや利用者を移し替えて不正請求を続けていたことが7日、わかった。2社はもともと芝ケア社の実質的オーナーの所有で、指定取り消し後の受け皿に利用された形だ。都は同日までに、介護保険法に基づいて2社の事業者指定を取り消した。


指定を取り消されたのは、介護事業者「あすかケアーセンター」(荒川区)と「紙布工房」(足立区)。2社とも、芝ケア社の元従業員が社長となっている。


都福祉保健局によると、芝ケア社は2003年12月~今年1月、足立区小台で訪問介護や通所介護などの事業所を運営。キャンセルされたサービスを行ったように装うなどの手口で、足立区や北区などに計約9400万円の介護報酬を不正請求し、利用者から自己負担分約1000万円を集めた。不正請求額は全国ワースト2位で、都は5月に事業者指定を取り消した。


芝ケア社のヘルパーや訪問介護サービスの利用者が休眠状態だったあすか社に移されたのは、都が足立区から通報を受けて調査を始めた直後の今年2月。あすか社は芝ケア社が指定取り消し処分を受けた後も介護サービス事業を続け、実績を水増しするなどして、荒川区などに介護報酬数十万円を不正請求していた。


また、通所介護の拠点となっていた芝ケア社の事業所には紙布工房が移転。芝ケア社の指定取り消し直後の6月、勤務実態のないヘルパーの資格証明を出すなどして虚偽の申請書類をそろえ、新たに介護事業者の指定を都から受けていた。


事業者指定を取り消された会社や役員は、介護保険法の規定で5年間、新たな指定を受けられない。


あすか社の届け出上の社長は「会社を借りて事業を引き継いだ。(オーナーの)男性には経営のアドバイスを受けているだけ」と話している。


読売新聞