補助金全額削減の方針 居場所提供「デイハウス」存続の危機
高齢者「生きがい奪うのか」
独居などの高齢者に居場所を提供する大阪独自の「街かどデイハウス」が、存続の危機に立たされている。民間グループやNPOなどが運営する約160の施設のほとんどは収入の大半を補助金に頼っているが、大阪府改革プロジェクトチームの財政再建試案で、09年度から全額削減の方針が示されたからだ。計約5200人が利用しており、「生きがいを奪うのか」と怒りの声が上がっている。【平野光芳】
リサイクル利用、ボランティアが汗…「実情をよく見て」
大東市のデイハウス「ほのぼの」(大井美智子代表)は週3日、午前9時半から午後3時半まで市内のお年寄り15人を受け入れている。1人暮らしか昼間は自宅に1人の人たちで、スタッフとともに手芸や踊り、ゲームを楽しむ。
市川千代子さん(87)は4年前に夫を亡くし、1人暮らしになったのを機に通うようになった。「家に1人でいて気が狂いそうになった。ここでは人形を作ったり、編み物ができて本当にうれしい。もし、なくなったら他に行くところはない」という。
「ほのぼの」は診療所だった木造2階建ての1階部分を改装して02年にオープンした。広さ約30畳で、食器棚やテーブルなどはすべてリサイクル品。1日の利用料は昼食代込みで700円。年間の運営費500万円のうち利用料収入は約100万円で、残りは府などからの補助金で賄う。大井代表は「スタッフはボランティアで、ぜいたくをしているわけではない。知事は実情をもっとよく見てほしい」と憤る。
デイハウスは、府がボランティアの取り組みを支援する形で98年から独自に事業化。予算は07年度は5億7600万円で、今年度は約4億円が見込まれている。
デイハウス事業者でつくる「おおさか街かど福祉ネットワーク」は「大阪が全国に誇るべき住民参加型福祉サービスで、介護予防の拠点となっている」と主張。補助金廃止に反対し、4月下旬から署名活動を始めた。同ネットの権田千春会長は「介護保険にかからない高齢者を多く受け入れてきた。削減されれば、行き場のない高齢者がたくさん出てきてしまう」と心配する。
財政再建試案を巡っては、プロジェクトチームと各部局が協議を続けており、橋下徹知事は6月上旬、最終案をまとめる。
毎日新聞タグ: デイハウス, 街かどデイハウス
If you enjoyed this post, please consider to leave a comment or subscribe to the feed and get future articles delivered to your feed reader.

Comments
コメントはまだありません。
コメントをどうぞ