県内老人医療費:一人93万7000円 入院費は全国一
2006年度の県内一人当たりの老人医療費(73-74歳以上、見込み値)は93万7000円に上り、05年度より1万8000円(2・0%)増加したことが22日、分かった。
全国7番目に高く、入院費は全国一高額で、増加額は全国平均1万1000円(1・3%)を大幅に上回った。4月から始まった後期高齢者医療制度の保険料は05年度の医療費を基に算定されており、06年度に増えた分は2年後の保険料改定に反映される。06年度の医療費増加を受け、県後期高齢者医療広域連合は「2年後の改定で保険料の引き上げは避けられない」としており、県内保険料の引き上げは確実な情勢となった。
厚生労働省は06年度の都道府県別一人当たりの老人医療費を算出した。県内の93万7000円は全国平均の83万2000円を10万5000円上回った。入院費は59万3000円で全国一高額で、入院外費は32万4000円で全国2番目に低かった。
県内一人当たりの老人医療費は1999年度に約97万円と過去最高に達したが、介護保険制度の導入を境にいったんは減少。2000年度から3年間はほぼ横ばいだったが、03年度から上昇に転じ、4年連続で増加している。
4月から始まった後期高齢者医療の県内保険料は年額一人平均6万1805円。県後期高齢者医療広域連合は2年後の保険料改定で「保険料の引き上げは避けられない」としながらも、具体的な引き上げ額については「公費負担を増やす方法もあり、さまざまな要素を基に判断するので増加分だけでは明確に言えない」と話した。
02年10月の老人保健制度の改正で、70歳以上だった老人医療費の該当年齢を75歳に引き上げるため、03年10月から毎年1歳ずつ段階的に引き上げられ、07年10月に75歳以上になった。
県医師会の宮城信雄会長は「県内一人当たりの老人医療費が全国より高いのは入院費の割合が大きいことが要因。入院費が高く、入院外費が低いのは、重症化するまで治療を放置する傾向の表れだ。高血圧など治療が必要な場合は放置せずに早めに治療することが大切だ」と指摘した。
老人医療費の増加が後期高齢者医療の保険料引き上げにつながることについては「高齢になるにつれ病気を多く抱える人が増えるのは当然。それをいざという時の備えである保険で対応するのはおかしい。医療費の9割は税金で賄い、老後の安心を保障すべきだ」と主張した。(新垣毅)
毎日新聞
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