制限厳しく負担重く 介護給付費大幅減
県内市町村で二〇〇六年度に支払われた介護給付費が大幅に減少したことに、介護関係者の受け止めは複雑だ。他府県に比べサービス利用率が高く、介護保険料の高騰に悩む市町村は「サービス利用の適正化が図られた」と評価。一方で、窓口にはサービスの回数が減ったなどの苦情も後を絶たないといい、「必要な介護サービスが減らされている可能性もある」と懸念する。介護費抑制のため、利用制限を厳しくする厚生労働省に対し、専門家は地域の受け皿もないまま、介護サービスに頼らざるを得ない高齢者に負担を強いる状況を疑問視している。(宮城貴奈)
県高齢者福祉介護課は、〇六年度の給付費が前年度比4%以上減少した与那国町、西原町、多良間村、那覇市について原因を調査している。
年間約五億円減少した那覇市は、介護療養施設サービス給付費が大幅に減った。「介護サービスの対象だった介護施設の食事や居住費が〇五年十月から自己負担になったことも影響している」とみる。
西原町は介護認定制度の見直しで、要介護度の低い人のサービスが制限されたとしている。「要介護度1だった人の多くが要支援となり、週に二、三回デイサービスを利用していた人は週一回に減った」と話す。
厚生労働省が一一年までに全廃する方針の介護型の療養病床の減少も要因の一つという。
国民健康保険中央会の調べによると、介護型療養病床のある病院で利用される短期入所サービス費は〇六年度に、前年度の約半分に減少した。施設サービス費も、介護福祉施設、介護保健施設、介護療養施設で軒並み減っている。
全国一介護保険料が高い与那国町では、介護給付費減少の要因の一つに「介護施設からの退所が増えた」と説明。介護施設での食費など自己負担増が退所を促した可能性を示唆した。
県介護支援専門員連絡協議会の大城則子会長は、昨年四月に導入された福祉用具貸与サービスの見直しも大きく影響したとみる。「経過措置期間を経て、昨年九月から福祉用具の貸与条件が厳しくなった。ベッドや車いすを借りていた利用者が、借りられない状況が起きている」と説明する。
国は今年四月から制限を一部緩和しているが、「高額な福祉用具の購入を余儀なくされている人もいる」と懸念した。
沖縄タイムス
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