65歳以上11%認知症 07年3月 県調べ
要介護の62% 前年度比7ポイント増
県内で介護保険の認定を受けた人(要介護者)のうち日常生活に支障を来す認知症の症状がある人(日常生活自立度ランクII以上)は二〇〇七年三月末現在、二万五千八百二十六人で要介護者の62・6%(前年度は55・5%)に上ることが三十一日、県の調査で分かった。県内の六十五歳以上人口に占める割合は11・4%で、高齢者の九人に一人が認知症で介護が必要な状況が明らかになった。
認知症の症状のランク(日常生活自立度判定基準)は、一人暮らしが可能な「ランクI」から妄想・自傷など著しい精神症状がみられる「ランクM」まで九段階に分けられる。
認知症と判定された人のうち、症状が軽度で自立度が高い「ランクI」の割合は前年度比で1・8ポイント減少している一方、症状が重い人の割合は前年度に比べ増加した。
同様に高齢者の認知症を調査している山形県では、高齢者のうち認知症の症状がある人の割合は9・1%(〇七年度)で、沖縄県より2・3ポイント低い。石川県は9・2%(〇五年度)、山梨県は7・1%(同)だった。
県内で高齢者の認知症者の割合が多いことに、平和病院院長の小渡敬医師(精神科)は「社会の高齢化に伴い認知症は増えており、長寿県沖縄で他県に先駆けて増えているのは当然」と説明。
その上で「認知症は病気」との認識が薄く、治療が遅れて重症化する事例も多いと指摘。「早期に発見し、適切な投薬と日常生活のケアで、症状の緩和は可能。一刻も早く精神科などの専門医の診断を受けてほしい」と呼び掛けた。
県高齢者福祉介護課は〇六年度から、要介護者の「認知症高齢者の日常生活自立度調査」を実施、認知症患者の把握に努めている。同課は「調査は介護認定を受けた人に限っており、実数はさらに増えるのではないか」とみている。(黒島美奈子)
[ことば]
認知症 知的機能が後天的な障害によって自立した日常生活機能を喪失した状態。主な原因にアルツハイマー病、ピック病などの変性疾患と、脳・脳出血など脳血管梗塞性疾患がある。全国の要介護高齢者のランクII以上の認知症者は二〇〇二年百四十九万人。国は二〇一〇年に二百八万人に増えるとの推計値を出している。
沖縄タイムス
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