健康余命 全国最下位 県内65歳以上の男女

2007年 07月 12日 (木) | Category : 沖縄県の介護ニュース

肥満や食生活改善必要/国際医療福祉大・研究


県内の六十五歳以上高齢者の平均余命に占める、健康な生活を送れるとされる期間(健康余命)の割合が、男女とも全国最下位であることが国際医療福祉大学在宅地域ケア研究センター(栃木県)の医学博士・栗盛須雅子講師の研究で、十一日までに分かった。研究では、肥満率の高さや食生活などを改善しなければ、割合そのものも低下すると危惧。女性の障害率を低下させる取り組みや、国レベルの社会経済的支援策が必要と指摘している。(くらし報道班・儀間多美子)


同研究は「県の障害調整健康余命(DALE)の現状と健康余命延伸のための提案」。


障害をみる際の確実な基礎データとして介護保険を用い、介護度の重さや認定者数から「障害の程度を考慮し、健康に生きられると期待される期間=DALE」を六十五歳から九十歳まで、五歳刻みで男女別に割り出した。その結果、DALEが平均余命(二〇〇〇年)に占める割合は、全国平均値の男性91・7%、女性85・4%に比べ、県内の高齢者は男性89・4%、女性83・1%とどちらも全国最下位。


認定者数を基にそれぞれの介護度を“障害の量”ととらえて障害の割合を示す「加重障害保有割合(WDP)」も、障害の少ない方からみて男性46位、女性35位と健康度の低い方に位置し、介護度の高い人や、寝たきりの多い現状が示された。男女別では、男性に比べ女性の方が障害を負って生きる期間が長かった。だが、今後は女性の平均余命の順位も急速に低下することが予想され、栗盛さんは「今後は県全体のDALEの低下が考えられる」と危惧する。


女性の障害率を低下させるための介護サービスや自立支援、独居老人への介護予防策の必要性を指摘したほか「個人レベルの健康行動の改善だけでは、現状を好転させるのは困難。社会経済的支援など国レベルの対策を講じ、実践しなければならない」としている。


栗盛(旧姓・吉田)さんは今帰仁村出身。「沖縄の長寿が危ないといわれてきたが、結果を見てあらためて何か対策を講じる必要があると感じた。運動不足や食生活、失業率全国一などの経済的な背景も要因の一つと考える。今からでも遅くないので、健康を取り戻すため、研究が何かの役に立てば」と話した。


同研究は二〇〇六年第二回名桜大学懸賞作品コンクールの最優秀賞を受賞した。


[ことば]

平均余命 各年齢の人が、平均してあと何年生きられるかを表したもの。平均寿命は0歳児の平均余命。厚生労働省が毎年、簡易生命表で公表。5年ごとの県別データでは、県の平均寿命は2000年に男性77・64歳(全国26位)女性86・01歳(同1位)。今年12月に05年の県別生命表が公表される。


沖縄タイムス
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