認知症デイケア「もっと使って」

2006年 02月 23日 (木) | Category : 沖縄県の介護ニュース

認知症の患者を自宅で介護している家族をサポートし、患者の心身の健康や身体機能維持を目的としたサービスに「重度認知症デイケア」がある。県内では十三の病院で実施されており、家族の負担軽減や、患者の症状改善に効果を上げている。しかし世間体を気にしたり、現実を受け入れたくない家族がためらうケースも多いという。病院側は「家族が休息を取り、いい精神状態で接することが患者の安定にもつながる」と利用を呼び掛けている。(平良秀明)  重度認知症デイケアは徘徊や昼夜逆転の生活、ひどい物忘れなど行動異常や精神症状が著しい患者の治療や生活機能回復を目的に、スタッフは精神科医、看護師、作業療法士、精神保健福祉士らで構成。健康チェックに始まり、レクやリハビリ、食事、入浴、手先を使った作業療法などが主なメニュー。医療保険が適用され、公費補助が受けられる。


県医務国保課によると那覇、うるま、沖縄、糸満、名護市、本部、南風原町、北中城村の計十三の病院で利用できる。


一九九二年に県内で初めてスタートさせたオリブ山病院(那覇市)のデイケア「ていんさぐぬ会」には、一日平均十八人が通う。会によると、通所で強迫性障害や徘徊が改善したり、認知症男性の妻に対する暴言や暴力がなくなったり、十年間引きこもっていた人が外出できるまで回復するなどの効果があった。


週末のショートステイや夜間(ナイトケア)など介護保険のサービスを併用している患者もいる。家族会が年三回あり、認知症について理解を深めたり、情報交換や励まし合う場となっている。


管理者の金城芳枝さんは「最初は罪悪感があるかもしれないが、一日でも長く自宅で過ごすためにもサービスをうまく使ってほしい」と話す。


一日平均四十人が利用する天久台病院(那覇市)の作業療法士、増尾辰也さんも「迷惑行為を起こさないからいいというわけではない。静かに寝て座っているだけでは、認知症の進行を早めるだけだ」とリハビリの重要性を強調する。


那覇市内の主婦(58)は実母(93)の介護疲れ、過度のストレスから体調を崩し、一時は老人施設へ預けることも考えた。契約寸前までいったが踏み切れず、ケアマネジャーから天久台のデイケアを紹介された。「他人にすべてを任せるのは心苦しい。一方で、七人家族で主婦の仕事は山ほどある。気分転換だけでなく、体を休めることもでき、デイケアにはとても感謝している」と話した。


25日に認知症講演会

第十一回県医師会県民公開講座「ゆらぐ健康長寿おきなわ」が二十五日午後一時半から那覇市西のロワジールホテルオキナワで開かれる。「認知症(痴呆)について」をテーマに、医師や作業療法士が分かりやすく講演する。入場無料。申し込みは沖縄タイムス社広告局企画開発部、電話098(860)3573。


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