区市町村の介護保険財政の赤字を補てんするため、都道府県が設置する財政安定化基金の規模が、実際の資金需要を大きく上回っていることが会計検査院の調査でわかった。
自治体の裁量で基金の規模を縮小できるよう、検査院は21日、厚生労働省に対し介護保険制度の改善を求めた。
財政安定化基金は、国、都道府県、区市町村が3分の1ずつ負担。区市町村の保険料収入より経費がかさみ、介護保険財政が赤字になった場合に資金の貸し付けや交付を行う。検査院が東京、北海道、大阪、沖縄など24都道府県の基金総額約1693億円(2000~06年度)を調査したところ、自治体への貸し付けや交付額は計約586億円にとどまっていた。03~05年度では、19都道府県で基金全体に占める貸し付けなどの割合が30%以下だった。
地方自治法によると、自治体が特定の目的で基金を設立した場合、その目的以外で基金を取り崩せない。24都道府県のうち10都府県は検査院に対し、「制度が改正されれば、基金で需要を上回る分は返還を検討したい」などと回答した。厚労省は「制度の見直しが必要かどうか関係機関と協議したい」と話している。
読売新聞タグ: 財政安定化基金
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