県内唯一、期待と不安
石岡市の特別養護老人ホーム「やさと」が、経済連携協定(EPA)に基づく、初のインドネシア人介護福祉士候補者を県内で唯一受け入れることになった。来年2月の勤務開始を前に施設は態勢作りに取り組む。教育方法が施設任せになっているなど制度に懸念材料が多く、施設内にも期待と不安が入り交じる。
高城裕施設長(34)は「福祉現場に外国人を受け入れる時代が必ず来る。先駆けて今から準備を整えておきたい」と受け入れの理由を説明。入所者の家族には9月に文書で正式に報告するという。
施設で働くのは、本国で看護師の資格を持つ21歳の男性2人。あっせん機関である国際厚生事業団(東京都新宿区)が作った「協調性」や「気分のむら」など10項目を評価した100人近いリストから施設が候補者を絞り、候補者側の希望条件と組み合わせて決まった。月給は16万円程度と日本人介護職と同じ待遇で迎える。
2人は今月7日に来日。半年間、大阪府内で日本語研修を受けた後、仕事に就く。働きながら4年以内に日本人と同じ介護福祉士の国内資格取得を目指すことになる。合格すれば日本で働くことができるが、不合格なら帰国を強いられる。
教育プログラムなどに国や自治体からの支援策はなく、高城さんは「(行政は)少し無責任ではないか。心配なのは技術面よりも言葉や文化の違い。始めてみないと分からない部分が多い」とこぼす。施設が今月設立した準備委員会では、職員向けにインドネシアの習慣などを勉強する機会を設け、簡易的な宗教施設を設けることも検討するという。
国際厚生事業団によると、今年5月の募集に応じた県内の医療・福祉施設は3法人あったが、条件面で折り合いが付いたのは「やさと」だけだった。県老人福祉施設協議会は「負担が大きいので二の足を踏んでいる施設も多いのではないか」とみる。【八田浩輔】
毎日新聞タグ: やさと, 外国人労働者, 特別養護老人ホーム
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