尼崎市は八日、介護保険制度のケアマネジャー資格がないのに利用者のケアプランを作成し、市から介護給付費を受給していた同市内の合資会社に対し、不正に受け取った給付費など約九百九十万円の返還を求める訴訟を、神戸地裁尼崎支部に起こす方針を明らかにした。
市によると、同社が運営する事業所は二〇〇二年、利用者のケアプランを作成する居宅介護支援事業者に県から指定された。しかし、同社代表者でケアマネジャーの男性(68)が〇一年に、福祉相談業務などの経験が五年以上という受験資格がないにもかかわらず、ケアマネジャー試験を受けていたことが判明。男性はその後、不正を認め〇五年、事業所の廃止届を提出し、ケアマネジャー登録も削除された。
男性が作成したケアプランは九十一人分で、市から受け取った介護給付費は約六百七十二万円に上るという。さらに、同事業所で働くほかの二人も、月一回必要な利用者宅の訪問を怠るなどし、約四十九万円を不正に受給していた。
市は介護保険法で定められている加算金と合わせ、同社に返還を求めていたが「資金がない」などと応じず、四月に一部時効を迎えるため提訴に踏み切ることにした。
十八日開会の市会定例会に提案、可決されれば本年度中にも提訴する。
これに対し、男性は「福祉相談業務の経験は十年ほどあるが、証明する手だてがなかった。返還の意思はあるものの今すぐは難しい」としている。
神戸新聞タグ: 介護報酬不正
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