洞爺湖・北海ホテルがデイサービス事業実施へ

2004年 06月 16日 (水) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

虻田町洞爺湖温泉町の北海ホテル(篠原功社長)は15日までに、介護保険適用のデイサービス事業を実施する方針を決めた。宿泊客の少ない日中のホテル施設を利用し、最大30人の要介護者を受け入れ、新たに雇用する専門職員でケアする。道内の温泉ホテルでは初めての取り組み。秋口の開設を目指す。


全国旅館生活衛生同業組合連合会の旅館・ホテル型介護ビジネス検討委員会の協議内容などを踏まえ、経営改善策の一つとして同事業の導入を決めた。


実施に当たっては、札幌のコンサルタント会社に開設や運営方法の説明を受け、事業認可を申請。ホテル内のレストランやロビー、温泉浴場などをデイサービスの基準に沿うよう改修し、看護、介護、機能訓練、生活相談の各職員を新規雇用する。


利用時間は月-土曜日の午前10時-午後4時。要介護度1、2の高齢者を送迎付きで受け入れ、料理長が作る昼食を提供し、入浴や機能訓練などの介護メニューに取り組んでもらう。利用料金は介護保険制度で決まっているため、1回当たりの自己負担額は約1000円。


篠原社長は「今秋をめどにオープンさせ、地域ケアを充実させるため、室蘭方面からの要介護者も受け入れたい」としている。


問い合わせは北海ホテル(電話0142・75局2325番)へ。


室蘭民報
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