室蘭:上田病院がグループホーム建設

2003年 06月 11日 (水) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

医療法人社団・上田病院(上田哲史理事長・院長、室蘭市東町)は、痴ほうのお年寄りを入居対象にした共同生活介護施設「グループホーム・ゆうゆう」を市内日の出町2・2に建設する。オープンは今年11月中旬の予定。事業主体が医療法人、居住空間単位が3ユニットは西胆振初。


痴ほうのお年寄りを抱えているが対応しきれない、という家族の悩みが多く寄せられ、住み慣れた土地を離れないで家族が行き来しやすい場所に施設ができないかと模索してきた。建設地は同病院から徒歩7、8分の住宅地。昨年3月、同病院内に開設した通所リハビリテーションの利用や病院からの往診も可能。上田理事長は「近隣の医療機関との連携も考えていきたい」と医療・介護環境の充実を目指している。


室蘭市内のグループホームは、昨年10月石川町に初開設され、現在2つ目が柏木町に建設中。胆振管内のグループホームはいずれも2ユニット以下となっている。鉄骨造り2階建て、延べ床面積955平方メートル。木調を全体のトーンにし、近隣景観との調和に配慮。敷地は約3300平方メートル。総事業費は約3億円。入居対象は痴ほうがある人で介護認定を受けている人。


9人を1ユニットとした居住空間が3つあり、各ユニットに8畳の個室ほか、厨房、吹き抜けの居間、風呂、洗面所、4つのトイレなどが備わる。定員は27人。夫婦や兄姉に対応した2室共用の居室も各ユニットに確保する。エレベーター付き。


ケアマネジャーや介護士、管理者など24人のスタッフを確保、配置する。上田理事長は「地域といい交流を図りたい」と話している。


入居費用は月額12万円から13万円程度。問い合わせは開設準備室(電話0143-44局3690番)へ。


室蘭民報
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