介護報酬2億円を不正受給 小樽の老人保健施設

2003年 02月 21日 (金) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

北海道小樽市の老人保健施設「はまなす」(加藤浩施設長)が、非常勤の栄養士などを常勤と偽るなどして、介護保険の報酬を不正に受給していたことが、21日分かった。道介護保険課によると、不正受給は介護保険制度が始まった2000年4月から昨年末までで、最大で約2億円以上に達する見込み。


道保健福祉部と小樽市保健所は同日、介護保険法に基づき、同施設を監査。今後、確定した不正受給額に加算金を加えた額を返還請求するとともに、道は施設の介護保険適用の取り消しも検討する。


同施設は厚生労働省令で栄養士と理学療法士の常駐が義務付けられているのに常駐させず、介護保険報酬を過大に受け取っていた。本来、基準を満たさない場合は、入所者1人当たり、月30万円程度の介護報酬が3割減額される。


共同通信
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