にこにこパス、再発行へ支援 室蘭市が助成の方向

2002年 09月 20日 (金) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

室蘭市は、道南バスが期間限定で発売した高齢者用定期券「にこにこパス」の再発行に向け、フリーパス料金の一部を助成する方向で登別、伊達両市と協議する方針を固めた。10月末の3市首長会議までに結論を出す。19日開かれた市議会民生常任委員会で明らかにした。


にこにこパスは室蘭、登別、伊達3市の高齢者を対象に、3市のバス路線を自由に乗降できる定期券。道南バスが平成12、13年に期間限定で発売した。市民からは再発行の要望が強く、行政の支援を求める声が寄せられていた。


委員会では、道南バスが再発行に向けて市に提示した新案が説明された。採算ベースは月額4500円。高齢者が基本パスを購入し、乗るごとに100円の利用運賃を支払う。基本パスは市の助成なども考慮し2000円と1500円を提示している。


平成12年8月から10月、13年2月から4月の2回行った調査では、65歳以上の高齢者の利用は月に約22回だった。基本パスを2000円とした場合、直通便のみの利用で2200円。乗り換えなどを考慮すると、採算ベースに近い数値が出る計算。


これに対し3市は、道南バス案では居住地や路線配置により乗り換えが多くなり、地域間格差が生じることを懸念。行政側の助成によるフリーパス方式を道南バスに逆提案している。


室蘭市単独では、高齢者負担を月額2500円から4000円の範囲で試算。財源として年間1000万円から最大で4000万円の範囲で助成する案を詰めている。今後、3市課長会議を開き財源などを詰め、道南バスとの協議を経て10月末までに結論を出す。


室蘭民報
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