外勤職員さんが高齢者に声掛け 室蘭市、郵便局と委託契約へ

2002年 07月 18日 (木) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

室蘭市は、郵政官署法に基づき、高齢者の生活状況確認と不法投棄の発見報告に関する委託契約を室蘭、東室蘭両郵便局と締結する。地域の実情に詳しい郵便配達中の外勤職員が、高齢者への声掛けなどを実施する。23日に契約する。


昨年12月に施行された「地方公共団体の郵政官署における取り扱いに関する法律」(郵政官署法)に基づき、郵便外勤職員を活用した業務の委託契約。同法では自治体の窓口事務や証明書の交付などが受託できるようになっている。7月15日現在、道内204市町村が契約している。


室蘭市が委託するのは、「高齢者等への生活状況確認サービス」と「廃棄物等の不法投棄に関する通報サービス」の2件。有料、無料のサービスが用意されているが、今回は無料サービスのみの契約とする。


高齢者の生活状況確認は、郵便外勤職員が郵便物の配達時、高齢者に声掛けするとともに、新聞がたまっているなど、平常時と違う状況になった際、市に報告する。不法投棄については、市内をくまなく移動する職員がごみの投棄を発見した場合、市に報告することになる。


室蘭、東室蘭の両郵便局では、約70人の外勤職員が郵便物の配達業務を行っている。室蘭郵便局は「郵便物の配達には配達先の家族構成などを把握していなければならない面もあり、外勤職員の日常業務で何らかのお役に立てるのではないか」と話している。一方、市福祉総務課も「民生委員との二重の体制になる」と独り暮らしのお年寄り対策に成果を期待している。


室蘭市役所で23日に、新宮正志市長と中時撤英・室蘭、内田良平・東室蘭両郵便局長が委託契約を結ぶ。


室蘭民報
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