町内循環福祉バス、10月までに有料化へ
わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。
2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。
わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。
人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。
そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。
介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。
今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。
白老町の町内循環福祉バス(元気号)が、10月までに有料化、利用対象者を60歳以上の高齢者から全町民に拡大して運行される見通しだ。町は現在、バス停、運行回数、路線見直しの作業を進めている。
福祉バスは60歳以上の高齢者(一部障害者)を利用対象に、平成6年10月運行スタート(無料)。現在は6路線で運行されており、11年度は6万5650人、12年度は6万7510人(いずれも延べ人数)が利用している。事業は道南バス・どうなん交通に委託され、年間の委託料は13年実績で1679万3700円。
町では昨秋、町民の健康づくりと社会参加の促進を狙いに、利用者を全町民に拡大した上で有料化(1回乗車100円)する意向を固め、町内会への意見聴取を実施した。107町内会中、64町内会が意見を提出。「利用者の全町民への拡大」については、賛成が81%を占めた。また、「100円負担」については75%が賛成、59%が高齢者・未就学児童の減免を支持している。
町では早期の運行に向けて、路線の見直しやバス停数などについて検討を進めている。利用料に関しては未就学児童(0―5歳)・障害者の全額免除、小中学生の半額免除などが検討されており、全額免除となる高齢者の年齢設定も議論となっている。
町では「町民からも早期の運行の要望が強いので、遅くても10月までには運行をスタートさせたい」と話している。
室蘭民報』
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