「いきいきデイ銭湯事業」がスタートから丸1年が過ぎる

2001年 05月 08日 (火) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

高齢者が地域の銭湯で健康チェックと触れ合い交流の場とする室蘭市の「いきいきデイ銭湯事業」が、スタートから丸1年が過ぎ、4月から2年目に入った。利用者には好評だが、1回平均利用者数が当初目標より少なく「利用者アップ」が2年目の課題となっている。


独り暮らしや虚弱な75歳以上の高齢者の引きこもり防止を主目的に、9年度から実施の「ふれあい銭湯事業」を、介護保険制度スタートに合わせて見直した事業。新たに要介護認定で「自立」と判定された65歳以上も対象にした。


実施銭湯数も市内21ある銭湯のうち19銭湯と、4銭湯から大幅拡大、開催日も月1回から2週に1回に増やした。原則午後零時半からの「デイ銭湯」は、血圧測定などの健康チェックや語らい、入浴を無料で楽しむデイサービスのミニ版。


市福祉総務課のまとめによると、1年間の延べ開催数は449件、延べ利用者数は5532人。1回平均は12・3人だった。スタート時772人の登録者数は3月末現在874人と約100人も増えたが、月ごとの1回平均利用者数はスタート月の昨年4月の17・4人が最高で、3月は118人と減少傾向となった。


当初目標が1回平均「20―30人」だった市にとっては「予想外」の結果となった。委託先の市社会福祉協議会では「引きこもりがちな対象者にいかに参加してもらうか。参加できない理由など実態把握して今後の対応を検討したい」としている。


室蘭民報
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