胆振管内の高齢化率が加速、5年間で3ポイント増、6町村が25%を越す
わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。
2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。
わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。
人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。
そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。
介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。
今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。
胆振支庁総務部社会福祉課は、今年10月1日現在の管内老人人口概要(速報値)をまとめた。高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は18・9%で前年同期を0・8ポイント上回り、6町村が25%以上の高率となっている。この5年間では3・0ポイントの伸び。管内の総人口は平成8年度から1千―2千人規模で毎年減少していることもあって、高齢化が確実に進んでいる。
まとめによると、10月1日現在の管内の総人口は44万288人で、前年同期比0・6%減少。このうち65歳以上人口は8万3335人で、同比3・8%増加した。
管内4市の高齢化率は、室蘭が21・3%(前年同期比1ポイント増)、苫小牧が14・49%(同0・6ポイント増)、登別19・69(同0・8ポイント増)、伊達22・3%(同0・8ポイント増)と軒並み増加し、平均は17・9%と同比0・8%上昇している。苫小牧市は人口は横ばいだが、他の3市より5ポイント以上低い14%台を保ち、全体の平均値を引き下げている格好だ。
11町村の平均は23・89%で、同比0・8ポイント上昇。最も低い早来町でも20%を超え、豊浦町の27・9%、大滝村27・5%、追分町26・4%、厚真町26・1%、穂別町25・5%と、6町村が25%以上となった。
平成8年同期と比較すると、総人口が1・6%減少した一方で、65歳人口は17%も増加している。
同課はここ5年間を比較して、「景気低迷に伴って稼働人口が都市部へ流出し、付随して若年層も減少するため地方の過疎化・高齢化率が進み、歯止めが掛からない」と指摘。伊達市や白老町などの気候が温暖で温泉や施設が整っている地域は「退職した人が定住するケースも見られ、率を引き上げているのでは」と分析している。今後数年間は「同様の傾向が続く」と見ている。
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