12月に「室蘭介護保険事業者連絡協議会(仮称)」の設立総会が開かれる
わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。
2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。
わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。
人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。
そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。
介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。
今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。
室蘭市内をエリアとする介護保険サービス提供事業者が、横の連携を図って新制度のスムーズな運営に寄与しよう―と、「室蘭介護保険事業者連絡協議会(仮称)」の設立総会を12月1日、市保健センターで開く。16日に東町の市中小企業センターで開いた設立準備会で確認した。とかく問題点が指摘される介護保険制度だが、「利用者のためになる介護サービスの向上につなげたい」としている。こうした組織は全道的にはまだ少ない。
同連絡協議会は、4月に開始した同制度で競合する一面を越えて、在宅、施設すべての事業者が介護保険の問題点などを話し合い、利用者サービスの質の向上につなげる目的で設立する。また、制度の改善に向けた行政への取り組みも予定している。市社協などサービス提供事業所有志が組織化を働きかけ、8月に設立準備会を結成し、この日まで5回の会合を重ねてきた。
最終確認した1日の設立総会には、対象事業所27法人のほとんどが参加の予定。会則、新役員、事業計画などを決める。
組織は、①利用者の介護サービス計画(ケアプラン)を作成する「居宅介護支援事業者」②特別養護老人ホームや老人保健施設などの施設サービス提供の「介護保険施設」③訪問介護、訪問看護などの在宅・通所サービスを提供する「サービス事業者」―の3部会とする予定。具体的な活動内容は当日協議する。総会後に設立記念講演会を開き、道社協地域部長の白戸一秀氏が「介護サービスの成熟化」をテーマに講演する。
発起人の1人で室蘭ケアマネジャー連絡会のメンバーでもある青木常雄さん(老健施設「憩」職員)は「利用者の自立支援につながるレベルの高い実のある協議会にしていきたい」と話している。
室蘭民報』
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