室蘭の市民グループ高齢社会を考える会、介護保険制度アンケートを実施

2000年 11月 05日 (日) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

室蘭の市民グループ、高齢社会を考える会(森君江代表)は、介護保険制度や老後の住まい、不安に関する市民アンケートを実施した。まとめによると、介護保険制度について「分からない」が約5割を占め、「老後の住まい」では「共同住宅」とする答えが最も多かった。


介護保険制度の4月導入後の市民意識を知ろうと、4月末に実施した。回答者633人(男258人、女375人)。年齢は20―80代。


まとめによると、「介護保険制度をどう思うか」の設問では、「分からない」46・9%、「よいと思う」34・3%、「思わない」18・8%―で、この時点での制度の浸透度不足がはっきり。「(家族が)要介護申請をしたか」では、「はい」13・4%、「いいえ」86・6%。


「独りになった場合の住まい」については、「(高齢者住宅、ケアハウスなど)共同住宅」が44・1%で一番多く、次いで「独りで」29・9%、「今の家で子供と同居」12・5%、「子供の所に行って同居」6・3%の順だった。


「今後の不安」では、「健康状態」56・2%、「経済面」26・3%、「精神面(孤独感など)」24・2%などが多かった。


「市行政への注文」では、「自立生活できる共同住宅・ケアハウスの充実」37・9%、「特養ホームなどの施設の充実」29・1%、「在宅介護サービスの充実」20・1%、「街中のバリアフリー」6・1%の順だった。


この結果について同会は「独りでは不安。しかし、独立している子供に負担はかけたくないと遠慮している姿が見えてくる」とみて、今後も高齢者向け共同住宅の充実を行政に要望していく考え。また、「分からない」との回答が多かった介護保険制度には「まだスタート直後だったため。再度の調査が必要だろう」としている。


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