苫小牧市が「介護保険冊子」を全戸に配布・施設などを網羅、マップも作成

2000年 06月 05日 (月) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

苫小牧市は、介護保険の各種サービスを行う市内事業者や施設、平均利用額などを分かりやすくまとめた小冊子「介護保険」(A4判、18ページ)を全戸配布している。また、サービス事業者や施設の所在地を網羅した介護保険マップも作製、市の施設などに備え希望者に利用してもらう。


開始から2カ月を経た同制度。これまで市には要介護認定手続きやサービス、制度内容など53件の相談が寄せられているが、「今のところトラブル的なものはない」という。


冊子は、介護保険制度はじめサービス手続き、市内の居宅・施設サービス事業者の一覧、利用者1割負担額と利用平均額、介護サービス計画作成手順、相談窓口―などがカラー刷りで見やすく仕上げられている。一方、マップは3千部作製。居宅・施設サービスを行う福祉や医療機関の所在地、電話番号、サービス内容を明記した。


市は7月に市内の町会・会館の20カ所前後で再度、住民の疑問にこたえる形で介護保険に関する説明会を開く予定だ。


室蘭民報
現在位置 : Home » 北海道の介護ニュース / 2000年06月 > 記事詳細
タグ: