室蘭市シルバー人材センターが介護事業に本格参入

2000年 01月 21日 (金) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

室蘭市シルバー人材センター(高橋貢理事長)は、介護福祉分野の受注拡大を目指し、福祉家事援助事業に本格参入する方針を固めた。就労機会の少ない女性会員の希望を受けての取り組み。近く、専従のコーディネーターを配置し、平成12年度事業として3級ヘルパー会員を対象にした2級ヘルパー養成講座の開講など介護事業の態勢づくりを進める。


同センターは、第一線を退いた高齢者の生きがい対策として就労の場をあっせんしている。女性会員のためにはこれまでも、一般家事援助事業を行っているが、高齢社会を見据えて10年度から、労働省の「シニア・ワーク・プログラム(SP)」に乗せた3級ヘルパー養成講座を年1回開講。40人の有資格者が誕生している。


この中から2級ヘルパー資格取得を目指す会員が出現、他会員の要望もあり、3級ヘルパー会員を対象に2級ヘルパー養成に乗り出すことにした。室蘭の北海道福祉衛生専門学校の協力で夏ごろに実施の予定。募集定員は20人。


これに合わせ、家事援助事業派遣会員の指導とサービスのレベルアップのため有資格者をコーディネーターとして新たに採用する。


シルバー人材センターが4月からの介護保険制度でサービス提供事業に本格参入する動きは全国的にみられ、道内では稚内が名乗りを上げている。しかし、大半は地元にホームヘルプサービス提供の受け皿がない地域事情のため。室蘭地方の場合は市社協はじめ、民間、市民福祉団体の参入があり、量的な問題は今のところない。


室蘭民報
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