白老:介護認定申請 審査44件が終了

1999年 11月 12日 (金) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

10月からスタートした白老町の介護認定申請は、8日現在で131件となっており、44件の審査が終了した。現状では不服申し立てなどの大きな問題もなく、順調に審査が進んでいる。


8日までの申請件数は131件。このうち、98件は訪問調査を終了、44件が介護認定審査会の2次判定を終え、28件については申請者に結果が通知されている。


最終審査で議論の的になっているのは、調査員の調査内容と医師の意見書が一致しないケース。訪問調査の結果はコンピューターで1次判定され、主治医の意見書、特記事項とともに同審査会で審査され、自立、要支援、要介護(5段階)の最終判定が行われる。1次判定と医師の意見書に差異があるときは、再度調査員の意見も確認しながら慎重に審査が進められており、現在まで28件の結果通知に関する問い合わせや不服はないという。


審査が順調に進むにつれて今後懸念されるのは、ケアプランを作成する居宅介護支援事業者の申請者の選択。介護度に応じたサービスの限度額などが国から示されていないため、ケアプランは作成できない状況で、町では結果通知者に対し、あらためて事業者の案内を行い、在宅介護支援センターで相談業務も行う考えだ。


さらに、国から示される介護報酬額やサービスの限度額が未確定なのに加え、ここに来て65歳以上の保険料負担軽減、半年間の保険料の徴収凍結なども議論を呼んでおり、町の担当係も今後の対応に戸惑い気味。「まずは現状でできることをやって万全の体制を整え、国の出方と推移を見守りたい」としている。


室蘭民報
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