「地域福祉権利擁護事業」胆振支庁にセンター開設

1999年 10月 02日 (土) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

在宅の痴ほう性老人や知的障害者、精神障害者など、判断能力が十分でない人たちの生活を支援する「地域福祉権利擁護事業」が、1日から全道一斉にスタート。胆振支庁にも、管内で各事業を行う「胆振地区地域福祉支援センター」が設置された。


同事業は都道府県社会福祉協議会が運営する。判断能力が十分でない人に①福祉サービスの情報提供や利用手続き援助②公共料金の支払いや年金の受領確認など、日常の金銭の出し入れ代行と管理③預貯金通帳や印鑑、年金証書などを金融機関の貸金庫を利用して保管する―の3種類のサービスを有料で行う。


実際には、本人やその家族などから相談(無料)を受けた各地区センターが、訪問調査を行う「自立生活支援専門員」を派遣。サービス内容を定めた「生活支援計画」を作成し、各市町村ごとに登録された「生活支援員」が各種サービスをする。利用料は、回当たり1200円(1時間程度)。交通費や貸金庫利用料などは、実費が別途必要。


道社協には道地域福祉生活支援センター本部、札幌市と全道14支庁に、地区支援センターを設置した。胆振管内では、胆振支庁社会福祉課(室蘭市幸町9・11)内となり、この日同課入り口に看板を設置し、専用電話も置かれた。初日の相談はなかったが、「現在は周知の段階。本人よりも、離れている家族などからの相談が予想され、今後増えるのでは」(同センター)とみている。


相談受け付けは、祝日と年末年始を除く月―金曜日の午前9時―正午、午後1時―同5時。直通電話は0143・25局2941番。


室蘭民報
現在位置 : Home » 北海道の介護ニュース / 1999年10月 > 記事詳細