道社協の地域福祉権利擁護事業あすからスタート

1999年 09月 30日 (木) | Category : 北海道の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

在宅の痴ほう性老人や知的障害者、精神障害者など、判断能力が十分でない人たちの生活を支援するため、北海道社会福祉協議会では10月1日から、福祉サービスの利用料や公共料金の支払い、金銭管理などを本人に代わって行う「地域福祉権利擁護事業」を全道一斉にスタートさせる。事業を行う北海道地域福祉生活支援センター本部は同協議会内に設置、札幌市と胆振支庁など全道14支庁には地区センターを設け、日常生活を支援するサービスを有料で提供する。


同事業は、厚生省の補助事業で、都道府県社会福祉協議会が運営主体として実施。


サービスは、①福祉サービスについての情報提供や利用手続きの援助②公共料金の支払いや年金の受領確認など、日常の金銭の出し入れの代行と管理③預貯金通帳や印鑑、年金証書などの重要書類を、金融機関の貸金庫を利用して保管する―の3種類。


胆振管内に住む利用希望者は、胆振支庁社会福祉課内に設置される「胆振地区地域福祉生活支援センター」に電話や手紙で相談(無料)する。「自立生活支援専門員」が訪問調査を行い、利用希望者の生活状況を把握。本人の意向を踏まえ、提供するサービス内容や回数を具体的に定めた「生活支援計画」を作成する。


1週間後の訪問調査で、再度意思を確認したうえで契約し、各市町村ごとに登録された「生活支援員」が各種サービスを行う。相談からサービスを受けるまでは、2週間程度かかる見込み。


利用料は、1回当たり1200円(1時間程度)。生活支援員の交通費、貸金庫利用料などは、実費が別途必要となる。窓口となる「胆振地区地域福祉生活支援センター」は10月1日、支庁社会福祉課内(室蘭市幸町9・11)に開設される。相談受け付けは、祝日と年末年始を除く月―金曜日の午前9時―正午、午後1時―同5時。直通電話は0143―25局2941番。


室蘭民報
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