看護師2万1505人、7%増
わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。
2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。
わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。
人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。
そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。
介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。
今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。
『
2008年末時点で県内の病院や社会福祉施設などで働いていた看護師は計2万1505人で、06年末比で1401人、7・0%増えたことが県の調査で分かった。20代は減ったが、30代以上の各年代で増加。特に60歳以上は4割以上増えた。この20年で看護師は倍増したが、医療の高度化への対応や看護態勢の充実のため看護師の需要は高まっており、人手不足が続いている。
前回の06年調査と比べ、30代は7%増、40、50代が10%増、60歳以上が42%増と年代が上がるほど増加率が高かった。
30代、40代の増加は近年、顕著となっている。その理由を県医務課は「看護師は女性が多く、出産や育児を終えて再就職する人が増えている」と説明。今回60歳以上が急増したのは、団塊世代の有資格者で働き続ける人が多いため、と分析する。
県内で勤務する看護師は、1988年は1万140人だったが、2年間で千~千500人ずつ増え、06年に2万人を超えた。医療の高度化で分業が進んでいることや、介護現場での需要が増加の理由。06年の診療報酬改定で、看護師を手厚く配置した病院を優遇する措置が導入されたことも要因とみられる。
看護師に職場紹介を行う県ナースセンターによると、年間1万人近い求人に対し、職を求めて登録する看護師は700人程度。需要に供給が追いつかない状況で、特に病院や診療所の人手不足が目立つという。
上毛新聞