入所者暴行の介護士に有罪 74歳女性に重傷負わす

2005年 09月 22日 (木) | Category : 千葉県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

千葉県船橋市の特別養護老人ホームで、女性入所者(74)に暴行し重傷を負わせたとして、傷害罪に問われた介護士浜口瑞恵被告(28)の判決公判が22日、千葉地裁であり、山口雅高裁判官は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)を言い渡した。


山口裁判官は「被告は被害者が介助に抵抗したと供述しているが、介護士として決して許される犯行ではない」とした上で「意に反して責任のある管理的な地位に立たされて、不安定な精神状態に陥っていた」と情状酌量の理由を述べた。


判決によると、浜口被告は1月4日午後7時半ごろ、特養ホーム「船橋健恒会ケアセンター」2階個室で寝ていた女性入所者の胸や腹部に手のひらを押し付け、体重をかけて何度も圧迫。肋骨(ろっこつ)9本を折るなど2カ月の重傷を負わせた。


共同通信
現在位置 : Home » 千葉県の介護ニュース / 2005年09月 > 記事詳細