空き家改装、手作り介護 駅前商店街にデイケア施設

2002年 12月 21日 (土) | Category : 千葉県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

千葉県木更津市のJR木更津駅前商店街の真ん中に、空き家だった古い民家を改装したデイケア施設「井戸端げんき」が活動を始めた。「介護のあるお茶処」をキャッチフレーズに、高齢者や障害者が気軽に立ち寄って介護を受け、くつろぎながら交流を深める場を目指している。


同市のNPO(民間非営利団体)法人「井戸端会議」が運営。社会福祉士ら3人のスタッフにボランティア約10人が協力、利用者の希望に沿って散歩や外食に行ったり、入浴介助などのケアをしている。


施設の中に大掛かりな介護設備は何一つない。16畳の広々とした居間に掘りごたつと往年の名曲がかかるレコードプレーヤー、そしてヒノキ風呂。


軽い痴ほう症の男性(73)は「好きな歌を好きな時に歌わせてもらえる」と笑顔が絶えない。介護疲れでストレスがたまりがちな付き添いの妻(73)も「地域の人たちと悩みを分かち合えて、ほっとする」と話していた。


共同通信
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