特定高齢者把握進まず 07年度青森県内

2008年 11月 18日 (火) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

青森県内で介護予防が必要と判定された「特定高齢者」のうち、二〇〇七年度に予防事業を利用した人は八百七十一人で、高齢者全体の0・25%にとどまっていることが十七日分かった。国が5%と見込んでいるのに対し、大きく下回る結果となった。県は「特定高齢者の把握が進んでいない上、事業参加に抵抗感を持つ人が多い」と指摘する。利用者に抵抗感も 介護予防は、〇六年度導入。各市町村が六十五歳以上の高齢者のうち、介護が必要となる予兆のある人をチェックリストを基に認定し、運動機能の向上や栄養改善などのプログラムを実施している。


県内の高齢者約三十四万人のうち、〇七年度に特定高齢者と判定された人は九千五十三人だった。前年度に判定された人を合わせると一万三十人。


把握できた特定高齢者の割合(把握率)は、高齢者全体のわずか2・64%。前年度の0・34%より改善されているものの、県は「予防事業の利用者を増やすには、把握率の向上が不可欠だ」としている。


把握率を地域別にみると、最も高い田舎館村が7・83%に対し、最も低い東通村が0・24%と地域差が出た。


また、県によると判定チェックの実施率でも、高齢者全体の2%から68%まで大きな開きがあるという。


県は十七日、青森市で開いた介護予防市町村支援委員会で調査結果を報告した。


委員を務める医師や認定業務を担当する保健師からは「介護予防事業の効果が住民や事業を実施する市町村に伝わっていない」「民生委員や医師ら関係者との連携が必要だ」などの意見が出た。


予防事業に参加する特定高齢者が少ないことについて、県は「特定高齢者という言葉や『まだ元気だ』と抵抗感を持つ人が多い」と分析、制度の周知の必要性を強調する。


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