療養病床39%削減 県が計画公表

2008年 01月 11日 (金) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

医療費削減のため国が削減方針を示している「療養病床」について、県は二〇一一年度末に二千九十九床まで削減する療養病床転換推進計画を策定し十日、「県地域ケア体制整備構想」として公表した。〇七年四月一日現在の三千四百三十一床から比較すると削減数千三百三十二床、削減率39%となる。今後の報酬単価が不透明な時点での医療機関への意向調査をベースに策定したため、県は〇八年度行う介護保険事業に関するアンケート調査をふまえ、必要に応じて目標値を見直す。


療養病床は、慢性の病気を抱え、長期療養の必要な高齢者らが入院している。〇六年の医療制度改革で削減が決まり、厚生労働省は医療保険適用の「医療型」(二十三万床)を一一度末までに十五万床に削減、介護保険適用の介護型(十二万床)を全廃する方針だ。


県内には〇七年四月一日現在、医療療養が二千四百十床(医療型千九百十五床、回復期リハ病棟四百九十五床)、介護療養は千二百四十五床(介護型千二十一床、老人性認知症疾患療養病棟二百二十四床)ある。


県の計画は、国の基準に従い、老人性認知症病床を除外して策定した。同病床を除く〇七年度初めの計三千四百三十一床を順次削減、一一年度末には介護型を全廃し、医療療養を二千九十九床(医療型千四百五十五床、回復期リハ病棟六百四十四床)にする計画だ。


転換先は、介護老人保健施設が八百八十六床、一般病床二百七十五床、特別養護老人ホーム百二床など。百五十五床は完全に廃止・削減する。


東奥日報
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