県内の介護保険料、格差1.7倍

2006年 03月 28日 (火) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

二〇〇六-〇八年度に適用される県内四十市町村の介護保険料が、本紙の調べで分かった。六十五歳以上の高齢者が支払う第一号保険料(月額基準額)は、最高が東北町の五千九百五十円、最も低いのは今別町と大間町の三千五百円で、最高と最低の格差は一・七倍となる。県内は、市町村合併後も〇五年度末までは合併前の地区別のままとしている市町村が多く、保険料は現在、六十五地区別に分かれており、改定により六十二地区で値上げされ、据え置きは二地区、値下げは一地区のみとなる。


保険料は三年ごとに見直される。合併した市町村の大半は改定に合わせ〇六年度から料金を統一するが、むつ市と中泊町は、〇六-〇八年度も引き続き旧地区で保険料が異なる「一自治体二制度」とするため、県内全体では四十二地区別の料金となる。各市町村は三年間の実績を踏まえ保険料を算定しており、要介護認定者数の増加などにより、軒並みアップする。


保険料が高いのは(1)東北町(五千九百五十円)(2)十和田市(五千七百七十円)(3)七戸町(五千五百九十八円)、低いのは(1)今別町と大間町(いずれも三千五百円)(3)佐井村(三千七百円)の順。アップ幅が最も大きいのは十和田市(千六百一円)。千円以上アップするのは旧六十五地区中、二十地区に上る。


新保険料を積み上げて地区別の四十二で割った単純平均は四千七百五円と、改定前の四千一円より18%アップ。人口を加味した加重平均は「算定中だが、現行の四千二十九円が四千八百円前後になる見込み」(県高齢福祉保険課)という。


<第1号保険料>

65歳以上が支払う保険料で、3年間の介護保険事業期間ごとに、保険者である市町村が定める。実際の支払額は同じ市町村でも所得に応じて分かれ、表で示した「基準額」と同額の人のほか、「基準額」の0.5倍、0.75倍、1.25倍、1.5倍の人まで計5種類となる。納め方には、年金から天引きされる「特別徴収」と、口座振替か納付書による「普通徴収」がある。


東奥日報
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