弘前のNPOが「介護タクシー」

2005年 10月 07日 (金) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

高齢者福祉を支援する弘前市の特定非営利活動法人(NPO法人)「ケアリバイブ」は障害者・高齢者の外出をサポートする「介護タクシー」事業をスタートさせた。十五分刻みの時間制運賃を採用したほか、全自動で乗降できる回転シートを装備した福祉車両が特徴。NPOとして県内初の試みとなる。


ケアリバイブは東北運輸局に介護タクシーの事業許可を申請し、六月末に患者等輸送車両として認可された。


介護タクシー導入は、頻繁な通院を余儀なくされる糖尿病、透析患者や、自宅から病院までの距離が遠い“交通弱者”の移動費負担を軽減することが最大の目的。十五分未満千五円、三十分未満二千十円と、十五分刻みで運賃を徴収する時間制運賃と、タクシーと同様の距離制運賃を採用した(障害者の場合、両運賃とも一割引き)。また、行政が交付する障害者チケットを提示すると、一・五キロ以内の距離を無料にするサービスを行っている。


現在、介護タクシー車両は一台のみだが、三国信義理事は「年度内に介護タクシーを四台まで増やし、外出する足がない高齢者や患者を支援していきたい」と話している。


利用には予約が必要で月-土曜の午前八時から午後五時まで受け付ける。利用申し込み、問い合わせはケアリバイブ(電話0172-87-3036)へ。


東奥日報
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