介護の現状と課題は 弘前制度改正でフォーラム

2005年 07月 18日 (月) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

「つがるケアフォーラム」が十七日、弘前市の市総合学習センターで開かれ、津軽一円の施設や病院の関係者、市民らが、介護保険制度の改正を前に、介護の現状や今後の課題を話し合った。


シンポジウムには老人・福祉施設などの七人が出席。「制度改正は事業者の減収にもつながり、経営努力が必要になる」などと意見を発表。また基調報告では下田クリニック(弘前市)の下田肇院長が「負担増を利用者は納得してくれるのか。行政は早めに、制度改正の意味を説明する必要がある」などと指摘した。


今回のフォーラムについて、実行委員長の長慶苑(相馬村)三上直樹苑長は、「制度改正について住民と理解を深めながら、介護事業に取り組んでいきたい」と話していた。


介護保険法の改正で今年十月から、施設入所者の食費と居住費は全額が自己負担となる。市町村が独自に、要介護状態の防止や家族相談、ケアマネジャー支援などに取り組む「地域包括支援センター」も設置される。


東奥日報
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