「介護保険料高過ぎる」県内首長

2004年 03月 02日 (火) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

共同通信と東奥日報社など加盟新聞社が一-二月に実施した全国市区町村長アンケートで、本県の市町村長は介護保険制度について、全国の市町村長に比べ、「保険料が高過ぎる」「低所得者対策が不十分」-などの回答比率が高く、同制度について厳しい見方をしていることが一日、分かった。一方で、保険料徴収年齢引き下げには、全国同様に過半数が賛成だったほか、「要支援」高齢者を保険給付対象外とすることには全国より約一割多い六割が賛成だった。


本県は全国を上回るスピードで高齢化が進み、市町村の財政負担も年々増している。アンケートからは、所得水準が低く過重な負担を強いられている住民と、厳しさを増す財政事情との間で、県内の市町村長が苦悩する姿がうかがえる。


介護保険の問題点について、保険料は「高過ぎる」が44.8%と全国平均より17.3ポイント高く、「設定が不公平」は40.3%だった。「高い」の回答が全国より多い背景には、県内では介護保険サービス利用者数が多く、六十五歳以上が払う保険料の市町村の月額加重平均が全国で三番目に高いという実態がある。


運用面では「低所得者対策が不十分」が37.3%と、全国を9.7ポイント上回った。以下、「施設整備が不十分」19.4%、「医療との連携が不十分」17.9%、「要介護認定が不正確」10.4%と続いた。低所得者対策については、国による利用料減免措置はあるものの、独自に施策を実施している市町村もあり、国の施策を不十分と感じている市町村長が多い。


保険料徴収年齢引き下げは賛成53.7%、反対46.3%と、全国とほぼ同じ傾向。対象年齢は、41.7%が「三十歳以上」、25.0%が「二十歳以上」、11.1%が「三十五歳以上」、8.3%が「二十五歳以上」の順だった。


また、「要支援」を給付対象外とすることについては、賛成61.2%、反対37.3%と、賛成の意向が強く示された。


医療保険の再編・統合については、賛成が76.1%、反対が23.9%だった。


東奥日報
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