青森でリハビリ研究大会、支援費制度の課題指摘

2003年 10月 04日 (土) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

県地域リハビリテーション研究大会が三日、医療機関や社会福祉施設などの職員約百四十人が参加し、青森市のアピオあおもりで開かれた。四月にスタートした支援費制度の問題を指摘する声が相次ぎ、関係者は障害者福祉サービスの在り方や、各機関の連携法について考えた。


横浜市総合リハビリテーションセンターの伊藤利之センター長が「支援費制度の現状と課題」と題して講演。福田道隆・県立保健大教授を座長にパネルディスカッションが行われた。


パネリストからは「入所者アンケートでは、新制度を機に他施設や在宅に切り替えたいという人がかなりいたが、実際は誰も移動できなかった」(知的障害者授産施設)などと、サービスの選択肢不足を訴える意見が続出。「利用者が増えたのに、補助金と利用料の合計額は減っており、事業存続が危ぶまれている」(身体障害者デイサービスセンター)という深刻な報告もあった。


東奥日報
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