五所川原が介護保険料4700円に引き上げ、8市で最高に

2003年 03月 01日 (土) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

五所川原市は二〇〇三年度からの介護保険料基準額を現行の月額三千四百二十六円から一千二百七十四円引き上げ、四千七百円に改訂する方針だ。六日開会の市議会定例会に提案し、可決されれば県内八市の中では最高額となる。


改訂後も所得に応じた五段階の保険料設定を継続し、第一段階二千三百五十円、第二段階三千五百二十五円、基準額となる第三段階四千七百円、第四段階五千八百七十五円、第五段階七千五十円とする予定で、それぞれ六百三十七-一千九百十一円の引き上げとなる。


市は引き上げの要因として、療養型介護施設などサービス基盤の充実に伴い、利用者数が介護保険制度導入時より大きく伸びたこと、グループホームの利用者が現在の五十人余から新年度に百人以上に急増する見通しであることなどを挙げている。


〇一、〇二年度の保険料額の不足分約八千六百万円を財政安定化基金から借り入れ、〇三年度から三年間で償還することも保険料引き上げにつながった。市は「引き上げはサービスの安定供給のためやむを得ない措置。今後は検診率アップなど介護予防対策にも力を入れる」と説明している。


東奥日報
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