野辺地町初の老健施設、あす開所

2001年 03月 31日 (土) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

野辺地町では初めての介護老人保健施設「えぼし」(工藤裕康施設長)が同町川目に完成、四月一日オープンする。北部上北地域はこれまで、老健施設の”空白地帯”だったが、同町餅粟川原に建設中の介護老人保健施設「のへじ」(入所定員六十人)も同日オープンの予定で、待望の老健施設が一挙に二施設誕生する。入所定員は両方合わせて百四十人となり、上北郡内はもとより下北地方の利用者からも期待が高まっている。


「えぼし」は医療法人「藤仁会」(工藤要一理事長)が運営。一万三千平方メートルの敷地に、建物は鉄骨平屋造り延べ床面積約三千七百平方メートル。入所定員は八十人で、中庭を中心に居室は窓を大きくとった、ゆったりとした造りが特徴だ。通所棟、痴ほう棟、一般棟の三エリアに分かれ、個室十二、二人室二、四人室十六のほか、男女別の温泉浴室が二カ所、寝たきりや車いすの入所者に対応した特別浴室、診察室、機能訓練室、レクリエーション室などを備えている。


常勤医師のほか、ケアマネジャー、理学・作業療法士、介護・看護職員などスタッフは五十五人。これらスタッフが定員八十人(うち短期入所十人、痴ほう三十八人)の入所者のほか、通所利用の四十人のリハビリや日常生活訓練に当たる。


二十八日、「えぼし」で行われた記念式典には上北郡内の首長をはじめ関係者約四百五十人が出席。工藤理事長、工藤施設長があいさつ、木村守男知事(成田栄子副知事代理)、小坂郁夫野辺地町長らが祝辞を述べた。


東奥日報
現在位置 : Home » 青森県の介護ニュース / 2001年03月 > 記事詳細