藤崎で介護保険利用者の意識調査

2000年 12月 15日 (金) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

藤崎町で要介護認定を受けている在宅サービス利用者の八割は、要介護度の認定やサービス内容に満足している一方、介護保険制度をあまりよく理解しておらず、利用料や保険料に不満を持っていることが、このほど行われた同町の調査で分かった。


調査は、民生委員と在宅介護支援センター職員がサービス利用者百九十人の自宅を訪ね、利用者本人や家族を対象に実施。百七十人が回答した。


要介護度の認定については、「大変満足」「やや満足」が八一%に上り、「やや不満」「大変不満」は九%にとどまった。ケアマネジャーや事業者から受けたサービスについてもそれぞれ、八三%と七七%が「大変満足」「やや満足」と答えた。


介護保険制度の理解度は、「ほとんど分かっている」が七%、「だいたい分かっている」を含めても五〇%と、制度の理解不足が目立った。利用料や保険料については、「大変満足」「やや満足」がそれぞれ、五八%、六二%とほかの質問項目に比べ満足度が低かった。


自由意見では、「利用料が高い」が二十四件で最も多く、以下「保険料が高い」十四件、「いろいろお金がかかる」九件、「利用料が高くなった」五件など金銭面での不満が多く寄せられた。


同町役場で開かれた町介護保険事業計画評価点検委員会では、この結果に対し、委員から「もっと制度の認知度を高める必要がある」などの意見が出された。町住民福祉課の久保田整介護保険係長は「利用者はサービス内容に満足しておりほっとしているが、経済的な負担、理解度の低さは今後、検討を要する。理解度の向上については、町内会や老人クラブなどの小規模団体などの要請があれば、説明するなどの対応をしたい。アンケート調査も継続的に行いたい」と話している。


東奥日報
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