介護保険110番を開設

2000年 11月 16日 (木) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

県社会保障推進協議会(西脇巽会長)は十五日、青森市の県保険医会館内に「介護保険110番」を開設した。「保険料が高くて払えない」など十七件の相談や苦情が寄せられた。


「110番」は昨年五月、今年二月に続き三回目。今年四月の制度スタートから半年以上を経過、十月からは六十五歳以上の人からの保険料徴収も始まったことで、あらためて現場の悩みや問題点にこたえていこうと実施した。


寄せられた相談は十七件で、高齢者本人や高齢者夫婦世帯がほとんど。「年金だけでぎりぎりの暮らしをしている。介護保険料が高くて払えない」「保険料は所得に応じて五段階に分かれるが、自分の保険料の決定額に納得できない」など保険料をめぐる疑問や悩みが多かった。また、「八月に要介護認定を申請したが、いまだに結果が出てこない」などの苦情も目立った。


同協議会は、今回寄せられた相談について、保険料の減免申請を助言、関係市町村に適正対応を申し入れるなどの対応を取った。さらに、相談結果や先日実施した介護サービス提供事業者などへのアンケート、保険者である市町村の声などを基に問題点をまとめ、今月下旬に県、国に対して改善要望を行っていく。


東奥日報
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