地域ぐるみでリハビリ支援、県が協議会設置

2000年 11月 01日 (水) | Category : 青森県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

脳卒中などの疾患でリハビリテーションが必要になった高齢者らを地域ぐるみで支援していくためのシステムづくりを行う「県高齢者等地域リハビリテーション協議会」を、県が三十一日、設置した。今後は活動の中核を担う「支援センター」などの指定作業を行う一方、各圏域ごとの連携の在り方を探っていく。 協議会の設置は、国が推進する「ゴールドプラン21」の中にある「ヤング・オールド(若々しい高齢者)作戦」の一環。地域のリハビリテーション支援体制を整備することによって、介護予防、寝た切り予防を進めることを狙いとしている。


青森市のアラスカ会館で開かれた最初の会議には医療、保健、福祉の関係機関と利用者から選ばれた計十六委員のうち十四人が出席。会長に互選された県医師会の村上秀一常任理事が「介護保険制度と両輪をなす重要なプロジェクト。地域リハビリとノーマライゼーションの推進のために力添えをお願いします」と各委員に要請。意見交換を行った。


地域リハビリの推進事業としては、県内の既存施設のなかから中核施設としての「支援センター」(県内一カ所)を指定し、さらに六圏域ごとに「広域支援センター」を選定する。また、各機関の連携指針の策定も予定している。協議会はこれらの調整役を担うもので、年度内にセンターとしての候補施設などを絞り込んでいくことにしている。


東奥日報
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