介護報酬請求866件に
わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。
2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。
わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。
人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。
そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。
介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。
今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。
県国民健康保険団体連合会(青森市)は十二日、県内の介護保険サービス事業者からの介護給付費請求のうち、期間を延長していた「磁気データ」による請求の受け付けを締め切った。介護保険制度施行後、初の請求件数は計八百六十六件になり、手書きなどによる「帳票(紙)」の請求が六割近くを占めた。
県国保連によると、十二日は午後五時までに百二十二件の請求が持ち込まれた。コンピューターによる電話回線を使った「伝送」はなく、フロッピーディスクなどの磁気データによる請求がほとんど。帳票で持ち込んだ事業者も十一件あったが「弾力的に対応した」(担当者)という。
これで全体の請求件数は合わせて八百六十六件となった。内訳は、帳票が四百九十四件(五七・〇%)で最も多く、磁気データが三百十一件(三五・九%)、伝送が六十一件(七・〇%)だった。
介護給付費の請求は当初、紙を使わない“電子請求”が原則だった。だが、介護保険制度の仕組みが導入直前まで揺れ動いた影響でコンピューターソフトの開発が遅れたため、請求を手書きに切り替える事業者が続出していた。
東奥日報』
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