介護保険料、県内の月額平均4393円 8・3%引き上げへ
わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。
2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。
わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。
人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。
そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。
介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。
今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。
『
65歳以上の被保険者が支払う2009—11年度の介護保険の月額保険料(基準額、議案ベース)が、県内市町村の平均で4393円となり、現行より8・3%引き上げられる見込みであることが6日、秋田魁新報社のまとめで分かった。
要介護認定者の増加やサービス利用の伸び、介護報酬のプラス改定などが保険料を押し上げた。月額最高は男鹿市の5071円(11年度)で、4000円台後半に設定する自治体も増えている。保険料は3年ごとに見直され、引き上げ率は前回(17・4%)より下がった。月額が最も低いのは湯沢市の3720円。「在宅サービスの増加などが見込まれるが微増にとどまるため、保険給付用の市の準備基金を取り崩して保険料を据え置いた」と言う。
引き上げ率が最も大きいのは、現行保険料が最も低い横手市の29・9%。同市高齢ふれあい課は「市内に特別養護老人ホームなどの施設が少なく、これまで保険料が低く抑えられていた面がある」と言う。しかし、入所を望む待機者が約200人に上ると推計されることから、今後、施設整備に力を入れる方針だ。
秋田市も段階的に引き上げ、現行の4000円から13・1%アップの4523円(11年度)となる。ケアハウス、有料老人ホームなどの施設整備や要介護認定者の増加などに伴い、さらに大きな伸びになるはずだったが、市の介護保険事業財政調整基金からほぼ全額に当たる15億4000万円を取り崩し、急激な変化を抑えたという。
秋田魁新報