特養ホーム施設長らを処分、仙北市 元介護員現金窃取で

2008年 12月 02日 (火) | Category : 秋田県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

今年9月に仙北市直営の特別養護老人ホーム「かくのだて桜苑」(角館町菅沢)の元女性パート介護員(43)が、同苑入所者2人の現金を盗んだ問題で市は2日、管理責任を怠ったとして施設長(57)を減給10分の1、3カ月、市民福祉部長(60)を同、1カ月の懲戒処分としたほか、同部次長(57)ら3人を書面による厳重注意とした。


市によると、女性は9月15日午後7時ごろ、事務室の耐火金庫から入所者2人の現金約9万円を盗んだ。女性は発覚を恐れ、封筒にほぼ同額の現金を入れて同施設の郵便物に紛れ込ませ返却。市は同下旬、封筒にあて名も差出人もないことから、仙北署に被害届を提出した。同署の捜査で女性が浮上、一連の犯行を自供した。女性は10月1日付で退職している。


秋田魁新報
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