「老後息子頼み」4割 県内調査

2008年 11月 25日 (火) | Category : 愛知県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

県内のお年寄りの4割が「老後は息子と同居するか、息子の近くに住みたい」と望んでいることが、県の高齢者アンケートで分かった。全国調査と比べると、愛知では親も子も共通して「親の面倒をみるのは息子」と考える傾向が強いことも浮かび上がった。


県は7月から8月にかけて、県内に住む60歳以上の男女2000人を対象に高齢者調査を実施し、1114人が回答した。20歳以上60歳未満の男女2000人が対象の県民調査も合わせて実施し、763人が答えた。


「老後は誰とどのように暮らすのがよいか」との高齢者への質問には、息子(夫婦)と「同居する」26%、同「近くに住む」14%で合計40%に上った。これに対し、内閣府が本年度実施した全国世論調査では同「同居する」25%、同「近くに住む」9%の計34%で愛知より6ポイント低かった。


一方、県内の高齢者で娘(夫婦)と「同居する」は8%、「近くに住む」は9%。合計17%で、娘より息子との同居を希望するお年寄りが多かった。


現役世代への県民調査で「子が親を介護することをどう思うか」と質問したところ、「子が親を介護するのは当たり前」との回答が51%で最も多く、男女比では女性48%に対し男性58%。内閣府による2003年の全国調査で同様の回答をした男性は53%で、愛知より5ポイント低かった。


また、県民調査で「どちらともいえない」と答えた26%の回答者のうち、女性は31%で男性の19%より12ポイント多く、娘よりも息子の方が親の介護に積極的な姿勢を示した。(中村清)


中日新聞
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