介護報酬4億円を不当請求 名古屋の社会福祉法人

2004年 03月 31日 (水) | Category : 愛知県の介護ニュース

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。

2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。

わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。

人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。

そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。

介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。

今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。

名古屋市西区の社会福祉法人「清里」(理事長・堀場章名古屋市議会議長)が、約4年間で計4億円を超す介護報酬を名古屋市に不当に請求し受け取っていたことが31日、分かった。


経営する特別養護老人ホームなどの職員数が法律で定めた報酬の請求基準を満たしておらず、愛知県は返還を指導。不当請求額の合計は4、5億円になる見通しだが、県と市は「事務処理上のミス」として刑事告発はしない方針。


清里の堀場理事長は「職員の不注意、不心得な事務処理が原因。速やかに自主返還し、理事全員の責任を明らかにしたい」と話している。


介護保険法によると、特別養護老人ホームなどの福祉施設の介護報酬は、常勤職員1人に対して入所者3人以下の場合、満額が支払われる。しかし、4・1人を超えると7割しか支払われない。


共同通信
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